形あるものに囚われがちですが、大切な人に引き継ぐものは、財産だけとは限りません。
自分の想いを伝えることは、時として財産以上の価値があるものです。
遺言書を書くことは、相続トラブルを事前に回避できるのはもちろん、
大切な人に自分の想いを届けることができ、自分の気持ちの整理にもつながります。
子どもがいない場合や未婚の場合、遺言書は書く必要がないと思っている人も多いものです。
何もしないでいると、大切な財産は民法で定められた人へと相続されます。
しかし、法定相続人とは疎遠、相続したい相手が他にいる、といった場合には、
しっかりと自分の意思を遺言書として遺しましょう。
自身が懇意にしていた友人や知人に遺贈する、お世話になった団体やサークルに寄付するなど、
自分の財産のいかし方は様々です。
また、かわいがっているペットいる場合は、
「ペットの世話をする」という負担付で財産を遺贈する負担付遺贈もあります。
想いを残す方法としては、遺言書とリレーションノート®があります。
さらに遺言書には、遺言者が手書きで作成する自筆証書遺言と、公証人が作成する公正証書遺言があります。
確実に想いを残したい方に! 公正証書遺言書 |
口述したものを公証人が筆記するため、安全で確実な遺言書ができます。 2名の証人を付け、公証人に遺言内容を伝え、公証人がこれを遺言書に落とし込む形で作成します。 公証人役場に保管されるため、紛失・書き換えや記載不備による無効化の心配がありません。 また、実行の際に家庭裁判所による検認が不要です。 |
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自分で作成したい方に! 自筆証書遺言書 |
手書きの自筆で作成する遺言書です。 これまでは自宅に保管されることが多く、紛失・改ざんのリスクがありました。 法改正により2020年7月10日より、法務局で保管することができるようになり、法務局で形式に不備がないか審査をします。 法務局で保管される遺言書は家庭裁判所による検認が不要です。 財産目録を手書きではなくパソコンで作成することも、登記簿謄本や通帳の写しを添付することも可能になりました。 |
まずは自分の気持ちを 整理したい方に! リレーションノート® |
遺言書を書くほど、気持ちが定まっていないという人は、 まずはリレーションノート®を書いてみましょう。 自分で何度でも書き直せ、内容も自由に書くことができるので、気軽に始められます。 法的効力はありませんので、まずはリレーションノート®で気持ちを整理し、 その後遺言書を書くのがおすすめです。 |
種類 | 旧自筆証書遺言 | 新自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
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作成者 | 本人 | 本人 | 公証人 |
作成方法 | 全文を自筆で書く | 本文を自筆で書く。 (財産目録はパソコン、ワープロでの作成可能。不動産謄本、通帳のコピーの添付可能) |
公証人に内容を伝えて作成。 公証役場で保管 |
特徴 | 検認必要 | 法務局に保管したものは検認不要 | 検認不要 |
費用不要 | 若干の印紙代必要 | 数万円の費用必要 | |
自宅などで保管 | 法務局で保管可能 | 公証役場で保管 | |
無効になりやすい | 法務局が形式をチェック 無効になりにくい |
無効になりにくい | |
第三者に改ざんされる恐れあり | 第三者に改ざんされる恐れなし | 第三者に改ざんされる恐れなし |
法改正によって遺言書が多くの人にとって身近で役立つツールになったとはいえ、良い遺言書を作るのは簡単なことではありません。
良い遺言は、遺言者の想いがしっかり反映されていて、なおかつ相続する人たちがもめごとを起こさず平和に暮らせるものであると、私たちコスモは考えています。
遺言の内容がもとでトラブルになってしまう事例は数多くあり、訴訟に発展して遺言が無効とされるケースも出ています。
状況や事実を確認することがスタートです。思いがけない相続人がいないか確認が必要になります。
財産にもれがあるとせっかくの遺言書が意味をなさなくなる可能性があります。
まずは自分の想いを確認し、誰に何を相続したいのか考えていきましょう。
相続税に関して考慮しましょう。相続税のことを度外視すると、相続人が苦労することがあります。
遺留分を侵害される相続人からの不満にどう対応するか考える必要があります。
子どもが先に亡くなってしまう場合まで検討が必要です。
遺言書の内容を実現するために、遺言執行者と付言の検討は必要です。
コスモは、法律面からのアドバイスだけでなく、
親身になってご家族ごとに異なる事情をお伺いし、遺言者様の想いをかなえる解決方法と、
もめないための配慮を欠かない遺言書づくりを支援いたします。
自筆証書遺言も、公正証書遺言も承ります。どうぞお気軽にご相談ください。
コスモは、お客様の気持ちに寄り添い、
遺言書作成のお手伝いをいたします。
リレーションノート®などを使った心の整理から始め、
どんなことを遺言書に書きたいか明確にするところから
サポートさせていただきます。